就業規則と個別合意について。難しいですよねえ。
#KEEP LEARNING #STAY HOME
情報処理技術者試験 セキュリティマネジメント令和
元年秋午前問題(全50問)を解いていきます。
※レベルとしては応用情報のセキュリティくらいはあると
思います。結構難しいですよ。
問題の解き方や考え方をわかりやすく、解説してみる
連載です。
※問題の引用についてはIPAのルールを遵守しています。
問34
A社は、B社と著作物の権利に関する特段の取決めを
せず、A社の要求仕様に基づいて、販売管理システム
のプログラム作成をB社に委託した。この場合のプロ
グラム著作権の原始的帰属に関する記述のうち、適切
なものはどれか。
ア A社とB社が話し合って決定する。
イ A社とB社の共有となる。
ウ A社に帰属する。
エ B社に帰属する。
問35
A社は、A社で使うソフトウェアの開発作業をB社に
実施させる契約を、B社と締結した。締結した契約が
労働者派遣であるものはどれか。
ア A社監督者が、B社の雇用する労働者に、業務遂
行に関する指示を行い、A社の開発作業を行わせ
る。
イ B社監督者が、B社の雇用する労働者に指示を行
って成果物を完成させ、A社監督者が成果物の検
収作業を行う。
ウ B社の雇用する労働者が、A社の依頼に基づいて、
B社指示の下でB社所有の機材・設備を使用し、
開発作業を行う。
エ B社の雇用する労働者が、B社監督者の業務遂行
に関する指示の下、A社施設内で開発作業を行う。
問36
常時10名以上の従業員を有するソフトウェア開発会
社が、社内の情報セキュリティ管理を強化するために、
秘密情報を扱う担当従業員の扱いを見直すこととした。
労働法に照らし、適切な行為はどれか。
ア 就業規則に業務上知り得た秘密の漏えい禁止の一
般的な規定があるときに、担当従業員の職務に即
して秘密の内容を特定する個別合意を行う。
イ 就業規則には業務上知り得た秘密の漏えい禁止の
規定がないときに、漏えい禁止と処分の規定を従
業員の意見を聴かずに就業規則に追加する。
ウ 情報セキュリティ事故を起こした場合の処分につ
いて、担当従業員との間で、就業規則よりも処分
の内容を重くした個別合意を行う。
エ 情報セキュリティに関連する規定は就業規則に記
載してはいけないので、就業規則に規定を設けず
に、各従業員と個別合意を行う。
(解答と解説)
問34
「特段の取決めをせず」の場合は、作った人に著作権
の原始的帰属がきます。なので、普通は著作権につい
てA社は契約しますねぇ。
エ B社に帰属する。
問35
労働者派遣は雇用関係はあるけど、指揮命令はいった
先です。
ア A社監督者が、B社の雇用する労働者に、業務遂
行に関する指示を行い、A社の開発作業を行わせ
る。
問36
一般的な規定を作っておいて、さらに職務上必要があ
るときには個別合意でできます。
ア 就業規則に業務上知り得た秘密の漏えい禁止の一
般的な規定があるときに、担当従業員の職務に即
して秘密の内容を特定する個別合意を行う。
イ 就業規則には業務上知り得た秘密の漏えい禁止の
規定がないときに、漏えい禁止と処分の規定を従
業員の意見を聴かずに就業規則に追加する。
ウ 情報セキュリティ事故を起こした場合の処分につ
いて、担当従業員との間で、就業規則よりも処分
の内容を重くした個別合意を行う。
エ 情報セキュリティに関連する規定は就業規則に記
載してはいけないので、就業規則に規定を設けず
に、各従業員と個別合意を行う。