平成31年度春、行ってみよう
情報処理技術者試験の高度区分 午前1 平成31年
春午前1問題(全30問)を解いていきます。
※高度区分の試験では午前1が共通の問題で行われま
す。(免除の方は受験しなくていいです)難易度は応
用情報レベルと言われていますが、油断すると落とす
くらい難しいですよ。
問題の解き方や考え方をわかりやすく、解説してみる
連載です。
※問題の引用についてはIPAのルールを遵守しています。
問1
0以上255以下の整数nに対して、
と定義する。next(n)と等しい式はどれか。こ
こで、x AND y 及び x OR y は、そ
れぞれxとyを2進数表現にして、桁ごとの論理積及
び論理和をとったものとする。
ア (n+1) AND 255
イ (n+1) AND 256
ウ (n+1) OR 255
エ (n+1) OR 256
問2
AIにおけるディープラーニングに関する記述として、
最も適切なものはどれか。
ア あるデータから結果を求める処理を、人間の脳神
経回路のように多層の処理を重ねることによって、
複雑な判断をできるようにする。
イ 大量のデータからまだ知られていない新たな規則
や仮説を発見するために、想定値から大きく外れ
ている例外事項を取り除きながら分析を繰り返す
手法である。
ウ 多様なデータや大量のデータに対して、三段論法、
統計的手法やパターン認識手法を組み合わせるこ
とによって、高度なデータ分析を行う手法である。
エ 知識がルールに従って表現されており、演繹手法
を利用した推論によって有意な結論を導く手法で
ある。
問3
次の手順はシェルソートによる整列を示している。
データ列 7、2、8、3、1、9、4、5、6 を
手順(1)〜(4)に従って整列するとき、手順
(3)を何回繰り返して完了するか。ここで、[ ]
は小数点以下を切り捨てた結果を表す。
〔手順〕
”H←[データ数÷3]”とする。
データ列を、互いにH要素分だけ離れた要素の集まり
からなる部分列とし、それぞれの部分列を、挿入法を用いて整列する。
”H←[H÷3]”とする。
Hが0であればデータ列の整列は完了し、0でなければ(2)に戻る。
ア 2
イ 3
ウ 4
エ 5
(解答と解説)
問1
(1)nの値が0から254の時は数値に+1して、
(2)255の時は0を返す。
これを検証すれば良い。
なので、1と255でやってみる。
ア (n+1) AND 255
(1)
2 AND 255なので
000000010
011111111
000000010
1の入力に対して、ちゃんと2を返してます。
(255)
256 AND 255なので
100000000
011111111
000000000
255の入力に対して、0を返してますので、
これが正解です。ちなみに、次の問題もやっ
ておきます。
イ (n+1) AND 256
(1)
2 AND 256
000000010
100000000
000000000 あれ?0返しちゃいますね。
ウ (n+1) OR 255
エ (n+1) OR 256
これは省略するが、是非やってみてください。
問2
まさしくこれ!
ア あるデータから結果を求める処理を、人間の脳神
経回路のように多層の処理を重ねることによって、
複雑な判断をできるようにする。
問3
”H←[データ数÷3]”とする。
9/3=3
データ列を、互いにH要素分だけ離れた要素の集まり
からなる部分列とし、それぞれの部分列を、挿入法を用いて整列する。
7、2、8、3、1、9、4、5、6
734 215 896
(347) (125) (689)
”H←[H÷3]”とする。
3/3=1
Hが0であればデータ列の整列は完了し、0でなければ(2)に戻る。
123456789
ア 2