高度試験の平成30年秋午前1の問題(全30問)を
3問ずつ解いていきます。問題の解き方や考え方をわ
かりやすく、解説してみる連載です。
なお、問題の引用ルールはIPAに準じています。
問25
ある企業が、AIなどの情報技術を利用した自動応答シ
ステムを導入して、コールセンタにおける顧客対応を
無人化しようとしている。この企業が、システム化構
想の立案プロセスで行うべきことはどれか。
ア AIなどの情報技術の動向を調査し、顧客対応にお
ける省力化と品質向上など、競争優位を生み出す
ための情報技術の利用方法について分析する。
イ AIなどを利用した自動応答システムを構築する上
でのソフトウェア製品又はシステムの信頼性、効
率性など品質に関する要件を定義する。
ウ 自動応答に必要なシステム機能及び能力などのシ
ステム要件を定義し、システム要件を、AIなどを
利用した製品又はサービスなどのシステム要素に
割り当てる。
エ 自動応答を実現するソフトウェア製品又はシステ
ムの要件定義を行い、AIなどを利用した実現方式
やインタフェース設計を行う。
問26
観測データを類似性によって集団や群に分類し、その
特徴となる要因を分析する手法はどれか。
ア クラスタ分析法
イ 指数平滑法
ウ デルファイ法
エ モンテカルロ法
問27
IoTがもたらす効果を"監視"、"制御"、"最適化"、"自
律化"の4段階に分類すると、IoTによって工場の機械
の監視や制御などを行っているシステムにおいて、"
自律化"の段階に達している例はどれか。
ア 機械に対して、保守員が遠隔地の保守センタから
インターネットを経由して、機器の電源のオン・
オフなどの操作命令を送信する。
イ 機械の温度や振動データをセンサで集めて、イン
ターネットを経由してクラウドシステム上のサー
バに蓄積する。
ウ クラウドサービスを介して、機械同土が互いの状
態を常時監視・分析し、人手を介すことなく目標
に合わせた協調動作を自動で行う。
エ ラウドシステム上に常時収集されている機械の稼
働情報を基に、機械の故障検知時に、保守員が故
障部位を分析して特定する。
(正解でござんすよ)
ア
ア
ウ
(解説するぞなもし)
問25
立案とは、「こんなのあったらいいんじゃない?」
に関することで、今回はシステムよりのお話。
問26
デルファイやモンテカルロは選ばないで欲しい。
指数もどうかと思うけど・・・
問27
自らを律する装置でござる。