お正月はツクモですよね。
基本情報処理技術者試験の令和元年問題を解いていき
ます。問題の解き方や考え方をなるべくわかりやすく、
解説してみる連載です。
※問題の引用についてはIPAのルールに則っております。
問17
図の送信タスクから受信タスクにT秒間連続してデー
タを送信する。1秒当たりの送信量をS、1秒当たり
の受信量をRとしたとき、バッファがオーバフローし
ないバッファサイズLを表す関係式として適切なもの
はどれか。ここで、受信タスクよりも送信タスクの方
が転送速度は速く、次の転送開始までの時間間隔は十
分にあるものとする。
ア L<(R−S)×T
イ L<(S−R)×T
ウ L≧(R−S)×T
エ L≧(S−R)×T
問18
優先度に基づくプリエンプティブなスケジューリング
を行うリアルタイムOSで、二つのタスクA、Bをス
ケジューリングする。Aの方がBより優先度が高い場
合にリアルタイムOSが行う動作のうち、適切なもの
はどれか。
ア Aの実行中にBに起動がかかると、Aを実行可能
状態にしてBを実行する。
イ Aの実行中にBに起動がかかると、Aを待ち状態
にしてBを実行する。
ウ Bの実行中にAに起動がかかると、Bを実行可能
状態にしてAを実行する。
エ Bの実行中にAに起動がかかると、Bを待ち状態
にしてAを実行する。
問19
バックアップ方式の説明のうち、増分バックアップは
どれか。ここで、最初のバックアップでは、全てのフ
ァイルのバックアップを取得し、OSが管理している
ファイル更新を示す情報はリセットされるものとする。
ア 最初のバックアップの後、ファイル更新を示す情
報があるファイルだけをバックアップし、ファイ
ル更新を示す情報は変更しないでそのまま残して
おく。
イ 最初のバックアップの後、ファイル更新を示す情
報にかかわらず、全てのファイルをバックアップ
し、ファイル更新を示す情報はリセットする。
ウ 直前に行ったバックアップの後、ファイル更新を
示す情報があるファイルだけをバックアップし、
ファイル更新を示す情報はリセットする。
エ 直前に行ったバックアップの後、ファイル更新を
示す情報にかかわらず、全てのファイルをバック
アップし、ファイル更新を示す情報は変更しない
でそのまま残しておく。
問20
DRAMの特徴はどれか。
ア 書込み及び消去を一括又はブロック単位で行う。
イ データを保持するためのリフレッシュ操作又はア
クセス操作が不要である。
ウ 電源が遮断された状態でも、記憶した情報を保持
することができる。
エ メモリセル構造が単純なので高集積化することが
でき、ビット単価を安くできる。
(解答と解説)
問17
バッファを超えてはならないので、アイは消えます。
また、送信ー受信なので正解はエです。
問18
ア Aの実行中にBに起動がかかると、Aを実行可能
状態にしてBを実行する。
Aが優先度高いのでBは実行されません。
イ Aの実行中にBに起動がかかると、Aを待ち状態
にしてBを実行する。
同じ理由でしません。
ウ Bの実行中にAに起動がかかると、Bを実行可能
状態にしてAを実行する。
正解です。
エ Bの実行中にAに起動がかかると、Bを待ち状態
にしてAを実行する。
さすがにそれはかわいそうです。
問19
バックアップを元に増えた量だけバックアップします。
データ量は多いのですが、復旧に時間がかからないの
が特徴です。
ア 最初のバックアップの後、ファイル更新を示す情
報があるファイルだけをバックアップし、ファイ
ル更新を示す情報は変更しないでそのまま残して
おく。
差分ですね。
イ 最初のバックアップの後、ファイル更新を示す情
報にかかわらず、全てのファイルをバックアップ
し、ファイル更新を示す情報はリセットする。
フルバックアップですね。
ウ 直前に行ったバックアップの後、ファイル更新を
示す情報があるファイルだけをバックアップし、
ファイル更新を示す情報はリセットする。
これが正解。
エ 直前に行ったバックアップの後、ファイル更新を
示す情報にかかわらず、全てのファイルをバック
アップし、ファイル更新を示す情報は変更しない
でそのまま残しておく。
なんじゃそりゃ。
問20
SRAMといえばフィリップフロップでリフレッシュ
不要です。DRAMはリフレッシュが必要。
ア 書込み及び消去を一括又はブロック単位で行う。
ブロック単位ではしません。
イ データを保持するためのリフレッシュ操作又はア
クセス操作が不要である。
SRAMです。
ウ 電源が遮断された状態でも、記憶した情報を保持
することができる。
できません。
エ メモリセル構造が単純なので高集積化することが
でき、ビット単価を安くできる。
まさしくこれです。正解。