にしのクエスト2

情報処理技術者試験と資格学校講師の日常

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まいにちあいぱす 平成29年秋 問41 問42 問43 問44

知識とかそういうのではなく、たまにヒューマンな。
エモーショナルな問題が出ることがあります。
今回はそんな名問題?迷問題?の、問43があります!

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まいにち、平成29年秋の問題を解いていきます。
問題の解き方や考え方をわかりやすく、解説してみる
連載です。


問41
共通フレーム(Software Life Cyc
le Process)の利用に関する説明のうち、
適切なものはどれか。

ア 取得者と供給者が請負契約を締結する取引に限定
  し、利用することを目的にしている。

イ ソフトウェア開発に対するシステム監査を実施す
  るときに、システム監査人の行為規範を確認する
  ために利用する。

ウ ソフトウェアを中心としたシステムの開発及び取
  引のプロセスを明確化しており、必要に応じて修
  整して利用する。

エ 明確化した作業範囲や作業項目をそのまま利用す
  ることを推奨している。


問42
リスクへの対応策は、回避、軽減、受容、転嫁の四つ
に分類することができる。ある会社で、個人情報を取
り扱うシステムの開発を受託した。その開発プロジェ
クトにおけるリスク対応策のうち、個人情報漏えいに
関するリスクの軽減に該当するものはどれか。

ア 個人情報の持出しが発生しないように、プロジェ
  クトルームから許可無く物を持ち出すことを禁止
  する。

イ 個人情報漏えいによって賠償金を請求された場合
  に備えて、損害の全額を補償対象とする保険に加
  入する。

ウ 個人情報漏えいの影響は大きいので実際の個人情
  報を預からずに架空の情報で代替して作業する。

エ 独立したプロジェクトルームで作業する開発環境
  なので、個人情報漏えいの発生確率は低いと考え、
  万が一のリスク発生時に備えて予備費を確保して
  おく。

問43
ある企業におけるシステム開発プロジェクトの進捗に
遅れが出始めている。遅れを解消させるために、プロ
ジェクトリーダが、計画されていた作業手順の一部に
ついて省略することをプロジェクトメンバに提案した。
プロジェクトメンバの意見は、やむを得ないという意
見と品質が低下するので反対という意見に分かれた。
プロジェクトの品質確保の観点から、プロジェクトリ
ーダとして採るべき対応のうち、最も適切なものはど
れか。

ア 品質低下に対する具体的な対策をプロジェクト内
  で検討して、プロジェクトとしての合意を形成す
  る。

イ プロジェクトメンバの中のスキルが高い人の多数
  決によって提案の採否を決定する。

ウ プロジェクトリーダが一番経験豊富なので、プロ
  ジェクトリーダの提案を採用する。

エ プロジェクトリーダの提案に賛同できないプロジ
  ェクトメンバを交替させる。

 

問44
システム監査に関する説明として,適切なものはどれ


ア ITサービスマネジメントを実現するためのフレ
  ームワークのこと

イ 情報システムに関わるリスクに対するコントロー
  ルが適切に整備・運用されているかどうかを検証
  すること

ウ 品質の良いソフトウェアを,効率よく開発するた
  めの技術や技法のこと

エ プロジェクトの要求事項を満足させるために,知
  識,スキル,ツール及び技法をプロジェクト活動
  に適用させること 

 

 

(解答と解説)


問41
共通フレームとはソフトウエア開発の標準を示した物
と考えましょう。すると、

ウ ソフトウェアを中心としたシステムの開発及び取
  引のプロセスを明確化しており、必要に応じて修
  整して利用する。

エ 明確化した作業範囲や作業項目をそのまま利用す
  ることを推奨している。

この辺になると思いますが、そのまま利用するもので
はありませんので、
正解は「ウ」となります。


問42
回避 そもそもやらない。
軽減 可能性を低下
受容 あきらめる
転嫁 保険に入る
なので、

ア 個人情報の持出しが発生しないように、プロジェ
  クトルームから許可無く物を持ち出すことを禁止
  する。

  これが正解になります。

イ 個人情報漏えいによって賠償金を請求された場合
  に備えて、損害の全額を補償対象とする保険に加
  入する。

  転嫁です。

ウ 個人情報漏えいの影響は大きいので実際の個人情
  報を預からずに架空の情報で代替して作業する。

  回避です。

エ 独立したプロジェクトルームで作業する開発環境
  なので、個人情報漏えいの発生確率は低いと考え、
  万が一のリスク発生時に備えて予備費を確保して
  おく。

  受容です。

なので、正解は「ア」になります。


問43
冷静に考えましょう。

イ プロジェクトメンバの中のスキルが高い人の多数
  決によって提案の採否を決定する。
ウ プロジェクトリーダが一番経験豊富なので、プロ
  ジェクトリーダの提案を採用する。
エ プロジェクトリーダの提案に賛同できないプロジ
  ェクトメンバを交替させる。

この選択肢はプロジェクトに亀裂を生みそうです(笑

ア 品質低下に対する具体的な対策をプロジェクト内
  で検討して、プロジェクトとしての合意を形成す
  る。

これですね。正解は「ア」です。


問44
ア ITサービスマネジメントを実現するためのフレ
  ームワークのこと

ITILのことですね。

イ 情報システムに関わるリスクに対するコントロー
  ルが適切に整備・運用されているかどうかを検証
  すること

これが正解ですね。

ウ 品質の良いソフトウェアを,効率よく開発するた
  めの技術や技法のこと

ソフトウエアエンジニアリングです。

エ プロジェクトの要求事項を満足させるために,知
  識,スキル,ツール及び技法をプロジェクト活動
  に適用させること 

PMBOKをはじめとするプロマネのことです。

次回もよろしくお願いします!